Smartraveller には、渡航準備にあたっての大切な情報と、問題が生じた時にどうすればいいかについての重要な情報がまとめられています。
訪問国についてよく調べ、登録する
事前に情報を把握しておきましょう。これまで何度も行ったことのある国でも、リスクや国内情勢が変わることがあります。渡航計画を立てる前に訪問国についてよく調べておきましょう。
私どものアドバイスは175か国以上に及び、出入国の条件や保健衛生上のアドバイス、各国の法律や安全に関する情報が得られます。
最新情報を得るには:
訪問国についてのアドバイスをお読みください。
必要書類と薬を揃える
渡航前にはいつも必ず次のことを行いましょう。
- 余裕をもって事前にパスポートを確認する。大半の国では、オーストラリアのパスポートで入国する場合には、残りの有効期間が最低6か月なければなりません。
- オーストラリアのパスポートを使って渡航する場合には、渡航先の正しいビザをもっていることを必ず確認する。こうしたビザの取得には数週間かかることがあります。
- 出国の少なくとも8週間前に、予防接種や健康上のリスクについてかかりつけ医に相談する。
- 訪問国の大使館に連絡をとり、自分の使っている薬が同国で合法かどうか確認する。かかりつけ医からの文書が必要かもしれません。
- 渡航関連書類(パスポート、旅程表、航空券、ビザ、保険加入証書)のコピーを家族や友人に残しておき、自分もコピーを持参する
- 海外で現金にアクセスする方法を複数用意しておく。クレジットカードだけに頼らないようにしましょう。ご自分の銀行に海外に行くことを知らせておきましょう。
詳しくはトラベルスマートのページの旅のヒントをご覧ください。
適切な旅行保険に加入する
海外への旅行や出張には旅行保険が欠かせません。フライトのキャンセルや貴重品の盗難、荷物の損失や医療上の緊急事態が生じた場合に補償が受けられます。
旅行保険に加入する経済的余裕がないのであれば、渡航する経済的余裕がないと考えるべきです。
海外の医療費は数十万ドルに及ぶこともあります。オーストラリアの医療保険は海外では通用しませんし、オーストラリア政府がみなさんの医療費や医療搬送費を負担することはありません。旅行保険に加入していない場合は、こうした費用を払う責任はご自分(やご家族)が個人的に負うことになります。
旅行保険を選ぶ際の注意:
- 必ず自分のニーズに合った適切な保険に加入しましょう。行く予定の国とそこで予定していること(レンタルバイクに乗るなど)、もっていく予定の貴重品が補償対象になっていなければなりません。
- クレジットカードに付帯する旅行保険を使うつもりなら、出発前に補償対象が明記された文書を入手しておきましょう。
- 例外事項を必ず確認しておきましょう。渡航先の治安情勢が変わった場合には、払い戻しを行わない保険もあります。Smartraveller のアドバイスが「Do not travel」となっている国は通常、旅行保険の対象になりません。
- ご家族同伴の場合には、一つの保険で家族全員をカバーできるかもしれません。
- 事故にアルコールや薬物が関与していた場合には、クレームが認められないことがありますので、ご注意ください。
適切な旅行保険に加入する上でのより詳しいアドバイスは、旅行保険加入ガイドをお読みください。
お子さん同伴の渡航
子供の渡航については、出入国の条件が異なることが多く、こうした条件は次の場合によってそれぞれ異なります。
- お子さんが一人で渡航
- 後見人が同伴
- 片親もしくは両親が同伴
子供は多くの場合、パスポートと適切なビザがあればオーストラリアを出国でき、これ以外に必要な追加書類はありません。ただし、訪問国に入国するためにお子さんについての追加書類を出す必要があることがあります。事前に訪問する予定の国の大使館に連絡してお子さんの入国条件について確認しておきましょう。
詳しくはお子さん同伴の渡航をお読みください。
法律違反を犯さない
訪問国の法律は常に守らなければなりません。オーストラリアと同様に、知らなかったことが法律違反の言い訳として通用することはありません。
二重国籍者
訪問国の法律は、ご本人やご本人の親が同国との二重国籍者である場合には、その適用が異なることがあります。このため次のような理由から、出発前にその国の法律について知っておくことが大切です。
- 兵役義務がある可能性がある
- その国以外で犯した違法行為でも、訪問国の法律に基づいて訴追される場合がある
- オーストラリア政府が大使館や領事館による支援を提供することができない可能性がある
より詳しいアドバイスは二重国籍者としての渡航をお読みください。
領事サービスと法的サービス
オーストラリアの水準からは厳しすぎると思える法律でも、訪問国の法律適用を阻む権限は大使館や領事館にはありません。逮捕されたり、拘束されたりした場合には、オーストラリア政府が支援できる場合や方法は限られています。みなさんを窮地から救うことも、刑務所から出られるようにすることも、代わりに弁護士料や罰金を支払うこともできません。
領事サービス憲章には、海外でみなさんを助けるためにオーストラリア政府にできることとできないことがまとめられています。
海外でビジネスを行う
海外で契約を結ぶ場合には、必ず有資格の弁護士からアドバイスを受けましょう。海外で事業に関する争いや民事訴訟に関わっている方は、それが解決するまで出国できないことがあります。
オーストラリアのパスポートを使ってビジネス目的で渡航する場合には、訪問国でどんなビザが必要か確認しましょう。
詳しくは海外でビジネスを行う際のアドバイスをお読みください。
薬物
海外で薬物を使用したり、運んだり、薬物に関与したりしてはなりません。どの国を出入国する際にも、中身を知らずに他者から贈り物をもらったり、荷物を預かったりしてはいけません。
国によっては、たとえ少量の嗜好目的の薬物をもっているだけでも多額の罰金や禁固刑、死刑などの罰則が科される可能性があります。
薬物と渡航についてのアドバイスをご覧ください。
海外でも適用されるオーストラリアの法律
海外にいてもオーストラリア国籍保有者には、次のような犯罪に対するオーストラリア刑法も適用されます。
- マネーロンダリング
- 外国公務員への贈賄
- テロリズム
- 強制結婚
- 女性性器切除
- 児童売春を目的とする旅行
詳しくは法律違反を犯さないためのアドバイスをお読みください。
海外で災害に遭遇したら
自然災害やその他の災害が滞在先やその近くで発生した場合には、安全を確保するために迅速に次のような対応をとる必要があります。
- 安全を確保するために即座に対応する。今いる場所が安全であれば、脅威が去ったことがわかるまでは外に出たり、移動したりしないでください。
- けがをした場合には、救急処置を求める。災害時は、地元の救急隊が多数の被災者にすぐに対応できない状況にあるかもしれません。これを理解し、オーストラリア国籍保有者だからといって優先的に対応してもらえると期待しないようにしましょう。
- 自分の居場所と状況を家族と友人に伝える。ニュースで災害を知ったご家族や友人は、みなさんが安全かどうか心配しているはずです。
- 災害時においては、災害対応措置が発出されます。オーストラリア政府に連絡するのは、緊急な支援が必要な場合や、家族や友人の安否に重大な懸念がある場合だけにしてください。
- オーストラリア政府から異なる指示がない限り、地元の救急隊や消防、警察などの指示に従う。みなさんがいる場所で安全上の決定を下すのは、こうした人たちです。
- 刻々変わる事態の動向を追うためにニュースやソーシャルメディアをチェックする。最新情報を得るために登録して、訪問国のトラベルアドバイスを確認しましょう。
災害が発生した場合には、外務貿易省が登録ポータルを開設することもあります。これはみなさんが影響を受けた地域に残されている場合に、ご自分もしくはご家族がみなさんの居場所と連絡先を登録できるようにするものです。こうした災害登録ポータルを開設する場合には、ウェブサイトにリンクを公表します。
災害や緊急事態に遭遇したらどうするかについてのアドバイスをお読みください。
海外で支援を求める
しっかり準備をし、旅行保険にも加入している渡航者なら、大半の問題には自分で対応できます。利用できる地元のサービスがある可能性もありますし、ご家族や旅行代理店、銀行やツアー会社、雇用主や旅行保険会社から支援が受けられることもあります。
多くの旅行保険会社には、24時間対応のコールセンターがあります。海外で病気になった場合や、犯罪に遭ったり、緊急事態に巻き込まれたりした場合には旅行保険会社にできるだけ早く連絡してください。常に保険会社の連絡先を持ち歩き、犯罪の被害届を出した場合には警察の報告書のコピーを必ず求めましょう。
訪問国の緊急サービスの連絡先はトラベルアドバイスにあります。
オーストラリア政府が提供できる支援
海外でオーストラリア政府が提供できる支援には限りがあります。領事サービス憲章には、オーストラリア政府にできることとできないことがまとめられています。
海外で何か問題が生じた場合、オーストラリア政府が支援を提供できることがありますが、それはみなさんがオーストラリアのパスポートを使って渡航されている場合だけです。
オーストラリア政府は海外で重大な問題に遭遇したオーストラリア国籍保有者にも支援を提供します。ただし、オーストラリア政府に連絡して助けを求める前に、まず自分で利用できるサービスや手段を使うことが期待されています。治安情勢によってはオーストラリア政府の提供できる支援が限られる国もあります。
各国におけるオーストラリアの大使館や領事館の連絡先はトラベルアドバイスにあります。
帰国後
オーストラリアでは、病原体の侵入リスクを最小限に抑えるためにバイオセキュリティー上の厳しい規則を守ることが義務づけられています。一定の食品、植物やその一部、動物製品の持ち込みは空港で申告しなければなりません。大半のものは検査や処理が行われてから返却されます。これ以外にも武器をはじめ、持ち込みが禁じられているさまざまなものがあります。
詳しくはオーストラリアのバイオセキュリティーと出入国管理についての情報をお読みください。