このページは複数の国籍を持つオーストラリア人のためのページです。
以下の情報を提供しています。
二重国籍者とは
二重国籍者とは、複数の国籍を有する人です。
あなたが二重国籍者かどうかは、オーストラリアともう一方の国の法律によって決まります。
あなたが二重国籍者である可能性があるのは、以下のような場合です。
- 他国の国籍を保有する親がいる
- 他国の国籍保有者と結婚している
- 他国の国籍を申請し、取得している
- 海外で生まれた
国によっては、たとえ本人が認めていなくても、あなたをその国の国民と見なすことができます。多くの国が国籍の放棄を認めていません。一部の国では、正式な手続きによってのみ国籍を放棄できます。
二重国籍を認めない国もあります。
以下が当てはまる場合、渡航前に、その国の大使館または領事館に確認してください。
- 自分がその国の国民である可能性があると思う
- 過去にその国から追放されたことがある。その場合、再入国が許可されない可能性があります。
パスポートとビザ
オーストラリアのパスポートは、海外でオーストラリア市民権を証明する最良の証明書です。
オーストラリアへの出入国
オーストラリアへの出入国には、オーストラリアのパスポートを使用してください。
外国のパスポートでオーストラリアに入国すると、問題が発生することがあります。航空会社は、以下のいずれかを所持していないとオーストラリア行きの飛行機に搭乗させてくれない場合があります。
- オーストラリア市民権を証明するもの
- オーストラリアのパスポート
- 有効なビザ
オーストラリア出国後は、他国のパスポートで旅行できます。
市民権と渡航についての詳細はこちらをご覧ください。
他の国籍保有国への出入国
オーストラリア以外の国籍保有国へは、その国のパスポートで出入国できます。
その国のパスポートを使用した場合、現地当局はあなたをオーストラリア人と見なさない場合があります。そのため、オーストラリア政府による支援が制限される可能性があります。
国によっては出国に関する規則を定めています。出国許可証やビザが必要な場合もあります。
渡航前に相手国の大使館または領事館に確認してください。
二重国籍者の兵役義務
国民に兵役を義務付けている国もあります。その国に渡航すると兵役に就かなければならない場合があります。
国によっては、兵役に就かずに短期間滞在を許可してくれる場合もあります。一方、入国後直ちに兵役に就かなければならない場合もあります。
兵役義務を果たさないと法律違反になります。兵役義務不履行者として逮捕される可能性があります。たとえ兵役の対象年齢を過ぎていても対象となります。
相手国の大使館または領事館に兵役義務を確認してください。オーストラリアを出国する前に、そのアドバイスを書面で受け取ってください。また、そのコピーを持参してください。
海外での医療アクセス
国によっては、国民として公的医療を利用できる場合があります。しかし、国民だからといって、必ずしも現地の医療サービスを利用できるとは限りません。特に、その国に住んでおらず、納税もしていない場合は注意が必要です。
国籍を保有する国への渡航であっても、医療がカバーされる海外旅行保険に加入してください。
海外旅行保険に関するアドバイスはこちらをご覧ください。
結婚、離婚、子供の親権
二重国籍は、結婚、離婚、子供の親権をより複雑にする可能性があります。
- オーストラリアは、オーストラリアの法律を満たしていれば、海外で行われた結婚を承認しています。しかし、一部の機関では、姓の変更を証明するものとして、外国の証明書を認めないことがあります。
- オーストラリアで行われた結婚が、必ずしも他国で認められるとは限りません。
- オーストラリアで成立した離婚を認めない国もあります。
結婚や離婚が認められるかどうか心配な場合は、相手国の大使館や領事館に問い合わせてください。
二重国籍は、子供の親権に関する裁判所の判断に影響を与える可能性があります。特に、片方の親がオーストラリアを出国したい場合は、注意が必要です。
子供を連れてオーストラリアを出国する場合、もう一方の親の同意が必要です。同意がない場合、子供の誘拐罪に問われる可能性があります。
海外での結婚や子供を連れての渡航に関するアドバイスはこちら。また、結婚に関するアドバイス(Attorney General's Department)はこちらをご覧ください。
二重国籍者のための領事サービス
二重国籍の場合、私たちが海外でいつ、どのようにあなたを支援できるかに影響を与える可能性があります。あなたが国籍を保有する他国にいる場合、その国の政府が私たちの支援を許可しないことがあります。
海外で支援が必要な場合は、まずは現地の機関に連絡してください。国民として支援を受けられる場合があります。
領事サービス憲章は、海外にいるオーストラリア人を私たちが支援する方法を説明しています。
あなたが国籍を保有する他国で私たちができること
- オーストラリアのパスポートサービスを提供できます。
- 書類の公証サービスを提供できます。
- 英語を話す現地の医師や弁護士のリストを提供できます。
あなたが国籍を保有する他国で私たちができないこと
- 相手国の政府があなたをオーストラリア人と見なさない場合、領事支援を提供することはできません。
- あなたを兵役義務から免除させることはできません。あなたが兵役義務不履行で起訴された場合、刑務所から出所させることはできません。
- あなたが逮捕された場合、そのトラブルから救うことはできません。
- 法的な助言は提供できません。
続けてご覧ください
- オーストラリアのパスポートに関するアドバイス。
- 子供を連れての渡航に関する情報。
- 海外での結婚と強制結婚に関する情報。
- 健康管理に関するアドバイス。
こちらもご覧ください
- 渡航先別の旅行アドバイス及び購読。
- CHOICE旅行保険加入ガイド。
- 領事サービス憲章。閲覧して領事業務がどのような場合にどのように支援できるかを確認。
- 海外で問題が発生した際の対処法。
こちらもご参照ください
- 二重国籍者のパスポートに関する情報。
- オーストラリア市民権に関する情報。